原泌尿器科病院 - 神戸市の泌尿器科・腎臓内科

シャント管理について

2023.02.01透析室

鬼は~そと!!福は~うち♪

早いもので2023年もあっという間に1ヶ月が過ぎましたね。一段と寒さが厳しくなり、本格的な冬を迎えました。今季はインフルエンザとコロナが同時流行しており、まだ油断はできない状況です。
鬼退治ならぬ、コロナ・インフルエンザ退治!!
一人ひとりが「うつらない・うつさない」という意識を持って行動していただくよう、引き続きご協力宜しく御願い致します。

鬼は~そと!!福は~うち♪


今回はシャント管理についてのお話です

皆さんは普段から、シャントの観察はできていますか?
シャントの調子が体調に影響を及ぼすことがあります。
シャントは透析をするための大切な命綱です。
必ず1日1回は観察しましょう!
シャントの管理は「観る」「聴く」「触る」が基本です!

<観る>
シャントのうでの色を観察しましょう。
皮膚の色に変化があるときは、何らかの異常が起こっていると考えられます。

<聴く>
シャント音を聴くことは、異常の早期発見の第一の方法です。
自前の聴診器を用いる、又はシャントのうでを直接耳に当てることでシャント音を確認することが出来ます。自分のシャント音が分かるようになると「あれ?いつもと違う音がする!」と異変にいち早く気付けるようになります。
1日に最低1回はシャント音を聴くようにしてください。
聴診器は当院でも購入出来ますので、スタッフへお声がけください。

<触る>
シャントをつないだところ(吻合部)から順に全体を触ります。
シャントは吻合部でよく詰まるため、この周囲を念入りに触ります。
シャントが詰まっている場合は、その部分が硬くなり痛みも出ます。
硬いところがないか、痛いところがないか、血液が血管の中を流れるザーザーとした独特の感覚(スリルと言います)を感じるか確認します。

透析を受けている間、⽪膚はテープなどの機械的な刺激を受けています。さらに透析で⽔を除くことによって、⽪膚が乾燥しやすい状態にあります。シャントを守るためには、かぶれや痒みの予防も必要です。

≪ごしごし洗いは禁物!≫
ナイロン製のタオルやタワシなどの硬い素材でゴシゴシ洗わない。力強く洗うと皮膚表面を傷つけ、バリア機能を低下させるなど、かゆみの悪循環(皮膚症状の悪化→かゆみ→掻く)へ繋がります。
柔らかい綿や絹などの素材や、手のひらでやさしく洗いましょう。

≪お湯はぬるめで長湯は避ける!≫
熱い湯船やシャワーは、皮膚を刺激してかゆみを誘発します。
43℃以上はかゆみや痛みとして認知されるため38~40℃のお湯が適温です。入浴時間は15分以内にしましょう。長湯によって皮膚表面の水分を蒸発させ、乾燥しやすくなるので注意が必要です。


≪お風呂上りには保湿剤を塗りましょう!≫
入浴後の肌は、皮脂が少なくなっているので乾燥しやすい状態です。
肌が潤いを保っていられるのは10分!お風呂から上がったら、10分以内に保湿ケアをしましょう。痒みが強い方は、当院で軟膏を処方いたします。
透析前に軟膏や保湿剤を塗ると、固定テープが剥がれやすくなり針が抜けてしまう恐れがあるので避けましょう。


その他、シャントを守るために以下のことに気をつけましょう

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