原泌尿器科病院 - 神戸市の泌尿器科・腎臓内科

オンラインHDFについて

2020.09.10透析室

新型肺炎の影響で「心が晴れない」日々をお過ごしではないでしょうか。
まだまだ終わりが見えませんが、だからこそ「よく食べ、よく眠り、適度に体を動かして、よく透析をする!」毒素も疲労もストレスも溜め込んでしまわないよう、どうぞご自愛ください。
「毒素を溜め込まない」に少しでも貢献できるよう、当院の透析治療が変わりました!新しい治療法「オンライン HDF(血液透析濾過(ろか))」についてご案内します。

HDFを受けている患者さんは全国でもまだ4割も満たしません。
当院では皆さんのこれからの透析人生におけるQOL(生活の質)の向上を目的とし、全ての患者さんにHDF治療を導入いたします。
ご不明な点がありましたら何でもお問い合わせください。
私たちは治療を通じて皆さんの健康を全力で応援していきたいと思っております!

上記の症状にお心当たりはありませんか?

これらが少しでも軽減できれば!と考案された治療法がこれからご説明するオンライン血液透析濾過(HDF)です。
最近では略して「オンラインHDF」と呼ぶことが多いです。当院で導入するオンラインHDFには2種類あります。

① オンラインHDF

① オンラインHDF

HDFは血液透析(HD)と血液濾過(HF)を組み合わせて、その両者の長所を取り入れつつ欠点を補う改良型の治療方法です。
HDの小分子物質(尿素窒素、クレアチニンなど)を除去する能力と、HFの中~大分子量物質(β2-MGなど)を除去する能力を併せ持つ治療法です。

実際には透析中に「補充液または置換液」と呼ばれる極めて清浄な20~80Lの透析液を血液中に大量に入れながら、ヘモダイアフィルタという特殊な透析膜(人工腎臓)で濾過をおこないます。
そうすることで、さまざまな大きさの尿毒症物質を除去することが可能となります。
補充液に透析液を使用する方法を「オンライン」というため、「オンラインHDF」と呼ばれます。
大量の補充液が身体の中に入りますが、それと同時に除水もおこなわれるため終了後の体重が「何キロも残る・・・」なんていうことにはなりません。
治療中も見た目や状況、ドライウェイトや治療時間なども今までと全く変わりありません。

② 間歇(かんけつ)補充型血液透析濾過 (i(アイ)-HDF)

② 間歇(かんけつ)補充型血液透析濾過 (i(アイ)-HDF)

i-HDFは治療中の血圧低下の予防や、末梢の循環障害の軽減を目的に考案されたHDF治療の一つです。
オンラインHDFとの違いは、大量濾過をおこなわず間歇的に(一定の時間を空けて)補充液を血液に入れることです。
除水によって生じる循環血液量の減少を抑え血圧低下の予防、末梢循環改善による尿毒素除去の促進などが期待され、治療中の処置回数軽減に有効と考えられています。

間歇補充は基本的に治療開始20~30分後から1回に200mLを30分ごとの間隔で補充液を血液へ補液します。
投与された補充液は、次の補液開始までに除水量に加え回収されます。例えば4時間の治療では合計1400mLの補液となります。

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